it. なホテルの過ごし方 Enjoy! Bath Time

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Enjoy! Bath Time

お風呂に入ろう!

バケーションで来た人も出張で来た人も、今日も一日お疲れさま。部屋に戻ってベッドにダイブしたいところだけど……その前に、さあお風呂に入ろう。実は、夜にお風呂に入るのはすごく大事なこと。というのも、お風呂で体温をグッと上げると、お風呂から出た20分後に深い睡眠に入る1波が来るのだとか。お風呂に入る人と入らない人では睡眠の深さが全然違うというわけ。それから、昼間に体や髪の毛に付いた雑菌をしっかりと洗い流すことで、風邪もひきにくくなるとか。ホテルだとバスタブに入らずシャワーで済ますも人も多いかもしれないけれど、良質な睡眠をとっていい朝を迎えるには、お風呂が何よりも大事なんです。

しかも、いい眠りを取った朝っておなかが空いているもの。深い眠りに着いて、朝おなかペコペコで起きられれば、「朝食をしっかり食べよう!」という前ページの提案も自然とクリアできちゃったりして。ああ、これもタイムデザインの話ですね。

ちなみにhotel it. のバスタブは特別大きくないけれど、清潔感あふれる空間で心地よさはお約束。だからこそ、ちょっとイイお風呂の入り方まで、お伝えしたいのです。

15分でイイんです!it. なお風呂の入り方 

“質のいい睡眠をとるにはお風呂が大事”という話。「このメカニズムを知っておくと、お風呂の入り方まで変わってくるんです」と教えてくれたのは、眠りとお風呂の専門家の小林麻利子さん。この肩書きに興味を持たれた、ちょっとお疲れ気味の方は必見ですよ!

お風呂は体を洗うところと思われがちですが、一番重要なのはよく眠るために体を温めること。でも意外と体が温まりきらずに上がってしまう人が多い。これは大手化学メーカーの統計で出ているんですが、年々、日本人の湯船に浸かる時間が減少方向にあるそうです。理由は忙しくてじっくり入れないから。ホテルに泊まる人も、湯船に浸からずシャワーだけでという人も多いですが、それだと眠りが浅くなってしまう。そこで深い眠りを得るためには深部体温、つまり体の中の体温をちゃんと上げていただきたいのです。これを上げてあげて急降下させるのが、1番深く眠れる方法なんです。ちなみに、夜中に何回か起きたことがありませんか? その中途覚醒の原因は、ノンレム睡眠という深い眠りの一番深いところが寝始めに出現していないから。深部体温が上がるまで入るとノンレム睡眠の深い部分に入れるので、寝始め90分にしっかり成長ホルモン出る。これがトリガーになって、次の90分も深くなるのです。

そこで実践していただきたいのは、40度のお湯で15分入ること。温度が低いと深部体温が上がらないし、暑すぎると交感神経が高くなり血管が収縮してしまうので、寝る前に逆に興奮してよく眠れなくなってしまうんです。15分入るのが難しかったら、炭酸ガス系の入浴剤を入れると効果的。微少の炭酸ガスがお肌の血管を広げ、温められた血液が全身に回るので最高に温かくなり、深部体温が短い時間で上がるんですね。これを入れたら5分短縮できるので、お風呂は10分入ればOK。炭酸ガスでもいろいろありますが、炭酸濃度(ppm)は高ければ高いほど効果的。療養効果の高い温泉が1000ppmと言われるんですが、炭酸入浴剤の中でもそれ以上の数値のものがあるので、ぜひ調べてみてください。

それから、誰でもお風呂に入るとき「はー」って言いながら入ることがあると思うんですが、声を出すと心臓の鼓動がゆっくりになって副交感神経が優位になるので、すごくいいんです。そして、シャンプーやアロマオイルなどの香りも効果的。「ああいい匂いだな」と意識のベクトルが変わるので、悩みごととか考えていた頭が休まるんです。それから、時間が短縮で、湯船に浸かり温まりながら頭を洗っちゃってもいいんです。15分をうまく使いながら、最後の最後まで温まりながら浸かることが大事。大変な商談の後や遊び疲れてしんどいな、なんてホテルの部屋に帰ってきた時も、15分だけお風呂に時間を使ってみてください。明日の目覚めが格段違うのを、実感してもらえるはずです」

Let’s Try!

ゆっくり片足ずつ入りながら始めはお腹まで入り、そして肩まで浸かったら声を出して「はぁ〜」とか「ふ〜」と息を吐こう。歯を磨きながらとかメイクを落としながら浸かること5分。

さらにリラックスするために深く呼吸したり、アロマを嗅いだりして自律神経の交感神経を下げましょう。また。お湯に耳まで浸かって顔を仰向けで出して目を閉じるのも、リラックスにつながります。水のゴーッとかボコボコボコという音に耳も意外と疲れているので癒されていきます。(あまりにも眠たい方やお酒を飲んだ後の方はご遠慮ください)

最後の5分は、お湯に浸かりながら頭や体を洗い流そう。ずっとお湯に入ってられない人はお湯を少しずつ抜きながらでもOK。最後までお湯に浸かることが大事!シャワーでさっと泡を落としたら、上がりましょう。

POINT!
ホテルの場合、追焚きができないので、この5分ずつの間にちょっとだけお湯を足して温かくすると良いと思います。水温計を用意しておくのがオススメですが、なければ温度の目安はじんわりと汗がかくぐらい。それが体の熱が高くなったと言う証拠なんです。

小林麻利子 Mariko Kobayashi
同志社大学卒業、京都市出身。眠りとお風呂の専門家・睡眠改善インストラクター・パーソナルボディトレーナー。「美は自律神経を整えることから」を掲げ、生活習慣改善サロンFluraを開業。最新のデータ、研究をもとに、睡眠や入浴、運動など日々のルーティンを見直すことで美人をつくる『うっとり美容』を指導。生活に合った無理のない実践的な指導が人気を呼び、のべにして約1700名もの女性の悩みを解決し、サロンは予約1年待ち。