Walk Around Neighborhood [ vol.1 ] そういえば、西区新町ってどんなとこ?

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Walk Around Neighborhood [ vol.1 ]
そういえば、西区新町ってどんなとこ?


大阪住民ならともかく、hotel it.ができたエリアの西区新町をよく知る人は、旅行客には少ないかもしれない。だけどこの街、一度歩けば心踊らされるポテンシャルがあるんです!初回はその中のほんの一部の名店、名スポットをご紹介。

 

DE CARNERO CASTE Osaka
職人技と真心向き合って生まれる滋味なカステラ

SHOP DATA
デ カルネロ カステ 大阪店
大阪市西区新町2-18-19
TEL :06-7710-8071
OPEN:11:30〜18:30  水曜定休
https://decarnerocaste.net/

もともとは三重県津市の、おもちゃ屋さんとカフェを併設したお店でカステラづくり始めた。そこで評判となった味は、新町に開いた2店舗めでもたくさんの地元の人に愛されている。この場所を選んだ理由を尋ねると、「人の温かみのあるような場所がいいと探していたところ、中心地からちょっと外れた場所で、人と人とのつながりとか感じられるところに魅力を感じました」に話す。確かに、“こんなところにかわいいお店が!”という発見のような楽しさを感じる立地。温もりのある白い店構えは思わず覗き込みたくなる雰囲気だ。ドアを開けると、香ばしく甘い匂いに包まれる。それもそのはず、店内の工房で毎日カステラを焼いているのだ。木枠の型や カステラ用オーブンの「南蛮釜」を使ったり工程には、昔ながらの手仕事を感じる。

こちらのカステラ、一口食べると新食感そのもの。「あやひかり」という三重県の小麦粉が生む、ふんわりとしていてもちもちとした食感は、後を引く美味しさ。ハチの巣からとったそのままの蜂蜜など、天然素材ゆえの素朴な味わいもたまらない。ちなみに、一つ一つに焼印が入っているのも特徴。「カステラって1枚の大きなキャンバスみたい。それなら焼き印で絵をつけていったら楽しいよね」という遊び心があるようだ。

 

 

カステラの味はプレーン、チョコ、抹茶とあんこの3種。焼印の絵柄はyamyamさんという有名イラストレーターや知り合いの小学生の女の子の絵など、多様の風合いが揃う。カステラ1個190円〜。

 

ヌードルヤ ME-CHA-KU-CHA
固定観念とサヨナラする発想豊富で味な店


SHOP DATA
ヌードルヤ メーチャークーチャ
大阪市西区新町3-9-9
TEL :06-7710-8071
OPEN:12:00〜15:00、18:00〜22:00  日曜定休
https://www.facebook.com/noodleshop.mechakucha

センスのいい雑貨屋? おしゃれなバー? 店の外観からはここがラーメン屋だという想像はつかない。だからこそ気になって扉を開くと、これまたグッドセンスなカウンター席だけの空間。“初めてだし、無難に主力メニューを食べとこう”とお品書きに目を通すと、あれ、これは迷うラインナップだ。すだち醤油らーめん、ポルチーニ茸の塩そば、トムヤムヌードル……など、いわゆる王道ラーメンとは違う自由で個性的な品々。ここはもう気分任せで「すだち醤油らーめん」をチョイスしてみる。

「お待ちどうさま」と目の前に出てきたのは、彩りキレイなシズるルックス。すだちが爽やかに香る、さっぱりとした醤油のきいたスープを一口飲めば、「これはもう黙って食べるのに集中させて!」と、最後の一滴を飲み干すまで箸とレンゲが止まることはない。何味とも例えられない自由な発想の味わいは、どうやって生まれているのか? 店主に聞いてみた。「そもそも僕がそんなにラーメンのことを知らないからですかね。麺も、小麦粉と塩水とかだけで自分で製麺しているからラーメンとも違うんです。肉もチャーシューやローストポークでなくて、しいて言うなら「ゆで豚タレ漬け」かな。ちなみに同じ「すだち醤油」でも、日によって味が変わっていたりもするし、。」

画一的だったり、いつ行っても変わらない味であることは、あまり面白みがない気がする。“こうでなきゃいけない”に縛られないこの店の一杯に気づかされるのは、そんな人が作る個性の大切さだった。

 

 

「トッピングしてる具材はどのメニューもだいたい同じ」というけれど、それぞれの個性が強いので別ジャンルの食べ物に感じてしまう。来るたびに味を変えて楽しみたい。すだち醤油らーめん700円、ポルチーニ茸の塩そば800円、トムヤムヌードル850円

 

サムハラ神社
神秘的な空間で明日への活力を養う


SPOT DATA
大阪府大阪市西区立売堀2-5-26
TEL:06-6538-2251
サムハラ神社facebook

道を歩いていると目に止まった看板に書いてあるのは「サムハラ神社」の文字。不思議なカタカナの名前に興味を持ちつつ鳥居の先に目をやると、こじんまりとした本堂が見える。特に派手さは見当たらないが、朝に夕に遠方からたくさんの人がお参りに来ている。

「このサムハラ神社で祀られる三神は、いろいろな災いをふいてくれるとして人々に信仰されてきたんですよね」と話すのは、神社の職員の方。「サムハラという名前の由来は、過去に人々が地震や火事から難を逃れる時に『サモハラ、サモハラ』いう呪文を唱えていて、その言葉が派生したと言われています。また弾除け神社として出兵の折に多くの人が訪れたとも。無事を祈って『サモハラ』という文字を絵馬に書いていたことも由来しているのでは、と言われていますね」と教えてくれた。ちなみにこの四字には現代の漢字表記にはない字が使われた「神字」があり、それが神社入口の石碑に彫られているのでぜひ見てほしい。

ちなみに今回お話を伺ってすごく腑に落ちたのは、こんな話だった。

「お守りやお札がありますでしょ? あれは、生きている中で何か行き詰ったとき、どうか助けてください、なんとか良い方向にいってくださいっていう想いの支えになるものなんです。“俺も億万長者になれる”とかあったら、今頃みんなが億万長者ですわ(笑)。 頑張って生きる人に寄り添う“見守り”なんとちゃいますか」

 

 

ご祭神はサムハラ大神(天御中主大神、高産巣日大神、神産巣日大神の総称)。
月次祭は毎月23日、春秋大祭は4月・10月の22・23日に行われる。